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ゼロからのネットマーケティング

ターゲット顧客が貴社の商品・サービスを知ってから購入するまでの流れを考える ~その6~

2015.8.21

前回の記事で「モニターへの応募であれば間違った判断をしたことにならない」とお伝えしましたが、これはあくまで購入ボタンを押すまでのことです。面白いことに購入の手続きをし、手元に商品が届いてしまうと人の心は大きく変化します。この変化が「最終意思決定をせずに購入してもらう」というフローのポイントです。今回も前回に引き続きテクニカルなお話です。

返品前提で買ったとしても手元にくれば自分のもの、得られるものより失う痛みのほうが強く感じるのが人間

購入ボタンを押すまでは「返品可能なモニターに応募するだけ」と感じていた顧客も、購入の手続きをし、手元に商品が届くとその感覚が変わってきます。何より、自分の手元に来て手に入ったもの(=商品)は自分のものであり、手放すのが惜しくなります。本来、失う商品と得られる代金は等価、もしくは代金の方が価値が高い(返品しようとしている位なので)はずですが、得られるものより失う痛みのほうが強く感じるように人間はできているようで、返品を検討した顧客が実際に返品をすることは極めて少ないことが多いです。また、購入手続きをし、商品の到着を待つという行動をとる中で「その商品を手に入れるために使ったコスト(時間・手間)」が発生してしまいます。返品してしまえばそういったコストは無駄になってしまいます。合理的に考えればそういったコストはサンクコスト(埋没費用)なので返品しようがしまいが、回復することはできませんので、考慮しても意味がないのですが、そういう合理的な判断が出来る人は実は非常に少ないのです。これは、何百万年かの人間の歴史の中、培われてきた感覚なのでなかなか覆すことは難しいということです。完全に余談になりますが、サンクコストを計算にいれてしまうという「感覚」が人間の生存に実は役立ってきたという研究結果があり、調べていただくと面白いかも知れません。

返品可能でも、ほとんどの人は返品しない。購入した自分を守りたいという意識が働くため

また、そういう状況下で人は「自己正当化」を行おうとします。先ほどもお伝えしたとおり、手元にある商品は「既に自分のもの」であり、手元に来た時点で「購入した」という気持ちになっています。このため、「購入した自分」は正しい判断をしたと感じることができるよう、「この商品は良いものだ」「使い方を間違えただけだ」といった無意識の自己正当化が行われます。こういったことも返品が少なくなる要因だと考えられています。購入前は「買うと決めたわけではない」という気持ちで購入ボタンを押し、手元に来た後は「購入した」という気持ちになってしまう。つまり、「最終意思決定をするタイミングなく購入してしまう」ということがおこりえるということです。もちろん、例外は多々ありますので返品はゼロにはなりません。が、概ね想定よりも大幅に少なくなることが大半です。カスタマージャーニーマップを考える際はこういうところまで考えていただくといいのではないかと思います。

次回は、「常連顧客になってもらう」です。カスタマージャーニーマップのお話はまだ続きます。

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